「日本の常識?」GPIFに注目しなければならない3つの理由{現役金融マンがわかりやすく解説}
みなさんGPIFってご存知ですか?
実は、このGPIF。
日本人であれば必ず知っておかなければならない!と断言するほど大事な存在なんです。
今回はこのGPIFについてわかりやすく解説していきます。
GPIFとは
GPIFとは年金積立金管理運用独立行政法人(Government Pension Investment Fund)のことです。
大量の漢字と大量の横文字にうんざりしてしまいますが、ざっくりいうと、みなさんから集めた年金を運用する法人のことです。
え!私たちの納めている年金って運用されているの!?それって大丈夫?と心配の声が聞こえてきそうですが、国がプライドをかけて立ち上げている法人です。
まずは国が自ら資産運用をしているという事実を知ってください。
限りあるお金ですから少しでも増やしたいという思いは国も国民も同じなのです。
今回はそんなGPIFに私たちが注目しなければならない理由を解説していきます。
1.国民全員から集めたお金を運用している
20歳以上で会社で働いている方ならだれもが社会保険料として年金を毎月給料から納めています。
そんなお金がどこにいってるか知っていますか?
「そんなの今、年金をもらっているお年寄りに直接配っているんでしょ?」
そうではありません。
今みなさんが納めている年金はGPIFが運用する資産の一部として利用されています。
投資なんかして損しちゃったらどうするんだよ!
と思われるでしょうが、これが現実です。
実際、GPIFが損失を出した時にはメディアで大きく取り上げられています。
GPIF:1-3月期17.7兆円の運用損、コロナ禍で過去最悪
(前略)世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2020年1-3月期に18兆円近い運用損を計上した。損失の額、率とも自主運用を始めた01年度以降で四半期として過去最悪。新型コロナウイルス感染の世界的な流行を受けた株価の急落で保有資産の評価損が膨らんだ。
出所:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-07-03/QCSFX1T0AFB401
将来みなさん自身がもらう年金のことですからGPIFの運用に注目することは国民の義務であるとも言えるでしょう。
2.世界最大の投資家である
GPIFは運用総資産額177兆円という桁違いに大きなお金を動かす投資家です。
世界長者番付で1位に輝いたAmazon.com創業者のジェフ・ペゾスの資産が約13兆円であることを考えるとGPIFがいかに大きなお金を動かす投資家なのかかがわかるでしょう。
これだけ大きなお金を動かすGPIFですから、GPIFが資産の配分を少し動かすだけで経済に大きなインパクトをあたえることになります。
経済の動きが今後、どうなっていくか予想するためにもGPIFがなにに投資しているのか、また、なにに投資しようとしているのかに着目すると今後の世界のお金がどこに向かっていくのかが読めるようになることでしょう。
3.ポートフォリオを参考にするべき
先に述べたように、想像できないくらい大きなお金を動かしているGPIF。
国民の大事なお金を預かり、運用していく立場として相当な覚悟を持って、いま、どの資産を持つべきなのか日々考えられています。
GPIFが掲げる運用目標は「1.7%を最低限のリスクで確保すること」です。
この目標があるため、GPIFは、リスクを最低限に抑えつつ、利益も確実にとっていこうとするポートフォリオを組んでいます。
つまり、GPIFのポートフォリオを真似すれば、GPIFと同じくらいリスクを抑えて、利益をとることが出来るということです。
ですから資産運用にアレルギーがあり、資産運用に怖いイメージがある人ほど、GPIFのポートフォリオを真似することで、少ないリスクで着実にリターンをとることが出来るでしょう。
これは多くの日本人に当てはまるのではないでしょうか?
日本は、海外に比べて、家計における株式や投資信託などリスク資産の割合が少ないといわれます。
それには、様々な背景があるでしょうが、1番はやはり「損をしたくない」という気持ちが強いからではないでしょうか。
ですから、「資産運用が怖い」「なにに投資すればいいのかわからない」という人ほど、GPIFのポートフォリオに注目するべきだと思います。
まとめ
今回は、世界最大の投資家GPIFについて解説しました。
日本人である私たちがGPIFに注目しなければならない理由は以下の3つです。
- 国民全員から集めたお金を運用している
- 世界最大の投資家である
- ポートフォリオを参考にするべき
本文を読み終えたことで、みなさんがGPIFにもっと注目しなきゃな!と思っていただけると筆者もうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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